四季折々の暮らしに合う保存食と手仕事を紹介するシリーズ。
日本人になくてはならないお味噌。
冬の寒い時期に仕込み
一年寝かしたものをいただきます。
手間はかかるけれど喜びもひとしお。
飛田和緒さんの手仕事
ざっくりとその過程をご紹介します。
自家製みその作り方
材料
乾燥大豆:1㎏
粗塩:400g(大豆の40%)
乾燥米こうじ:1㎏(大豆と同量)
道具の準備
ホウロウ容器:直径21㎝、容量7ℓ
→食品用アルコールか35度以上の焼酎で消毒する。
消毒したホウロウ容器に厚手のポリ袋を敷く。
→発酵の様子が外からわかる。
プラスチック製の押し蓋・重石
→同様に消毒する。
味噌の作り方
① 大豆をザルに入れ丁寧に洗って表面の汚れを落とす。
② ①を深くて大きな鍋に移し3~4ℓの水に24時間つけて戻す。(水が少なくなったら豆が浸るまで足す)
③ 浸した水のまま強火で茹でる。沸騰したら火を弱めアクを丁寧に取り除く。吹きこぼれないないよう箸などを挟んで蓋をし、豆がおどるような状態で柔らかくなるまで2時間ほど茹でる。
④ 大豆の茹で汁があめ色になったら茹で上がり。大豆を横半分に切っての真ん中がピタッとくっついていたらOK。
⑤ 茹で上がったらザルにあけ、豆を鍋に戻す。茹で汁は取っておく。
⑥ 熱いうちに粒が無くなるまで豆を潰し、人肌程度まで冷ます。
⑦ 塩切りこうじ(下記参照)を入れ、折りたたむようにしてまんべんなく混ぜる。かたくなったら茹で汁を加えて調整する。耳たぶくらいの柔らかさが目安。
⑧ みそ玉を作る。両掌一杯くらいの量を取って空気を抜くようにして丸め、容器に詰める。
⑨ 表面を平らにならし粗塩をふって雑菌を防ぐ。ポリ袋との境目に特に丁寧に塩を振る。
⑩ 表面にも粗塩を振ってピッタリと二重にラップを貼りつけ、空気を抜きながらポリ袋の口をねじって閉じる。
⑪ 押し蓋と重石をのせたら蓋をして仕込みの完了。室内のできるだけ涼しく暗いところで寝かせる。
塩切りこうじの作り方
麹と塩をよく混ぜる。
全体にしっとりとなじんで、1つかみ握って塊が出来るようになればOK。
夏を越したらカビチェック
9月頃。
表面の白カビは酵母の一種。
風味を損なうので丁寧に取り除く。
ポリ袋を引き上げ側面のカビも取り除く。
取り除いたら、表面を平らにならして粗塩を振る。
ラップをしてポリ袋を閉め、消毒した押し蓋と重石をのせて再び冷暗所に置く。
仕込んだ味噌の量が多い場合
量が多いと上下で発酵の度合いや塩加減が違ってくるため天地返しをする。
樽の中の味噌をすべて取り出し、上にあった味噌を下にしてムラをなくす。
食べごろ
一年経過したら食べごろ。
清潔な保存容器に移し冷蔵庫や冷凍庫へ。
一年間保存可能。
ポリ袋に残った味噌にかぶや人参を入れて揉み30分ほど置く。
立派な漬物ができる。
残さず使いきる精神!